自治体のごみの収集でごみを分別する理由は?

自治体のごみの収集

自治体のごみの収集にごみを出す場合、分別が必要になります。自治体によっては、信じられないほど多くの分類をしなければなりません。面倒な分別の理由はなんなのでしょうか。

ごみを分別する理由は、リサイクルできるものを分別してごみを減らすことです。焼却するごみが減ると地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量が減るので、地球環境を守ることにつながります。リサイクルすることで紙やプラスチック、金属などの資源を再利用できるというメリットもあります。
たとえば古紙は、段ボールや印刷用紙などに生まれ変わります。プラスチックの一種であるペットボトルからは、エコバッグや卵のパックなどができます。牛乳などの紙パックから作ったトイレットペーパーを、使ったことがある人もいるのではないでしょうか。

ごみを分別する理由

また、ごみの焼却場や埋め立て地を作るには多くの費用が必要です。立地も限られてしまいます。ごみを減らすことで焼却効率が上がり、ごみ処理施設の寿命を延ばすことができるのもごみを分別する理由です。ごみが減るとごみの処分にかかるコストも減り、自治体の予算を他の事業に回すこともできます。

しかし一部では分別しない方がごみ焼却炉の焼却効率が上がる、分別しても焼却の段階で混ざってしまうので意味がないなどという意見も見受けられます。自治体の焼却炉は、ごみの分別の種類に合わせて効率よくごみを燃やせる設計になっています。燃えやすいからという理由でペットボトルや古紙などを分別せずに焼却炉で燃やすと、温度が上がり過ぎて焼却炉を傷める結果になります。

焼却の段階でごみを混ぜているというのは、根拠のない誤解です。分別方法の異なる自治体の話が、独り歩きしている可能性があります。古紙などリサイクルできるものはリサイクル業者に売られ、ペットボトルなどのプラスチックごみも適切にリサイクルされています。 燃えないごみも金属やガラスなどリサイクルできるものは取り除いたあとに、残ったものだけが燃やされます。